第88回開校記念式典
卒業30周年(高校33回卒)記念事業:母校愛のリレー
2011年4月23日・平成23年4月23日(土) まつもと市民芸術館


開校記念式典
東北地方太平洋沖地震から40日を数える4月23日、第87回開校記念式典、母校愛のリレーが開催されました。会場はまつもと市民芸術館。最近はここで開催される事が恒例となって来ています。国内屈指と言われる音響効果を誇るホールにひびく校歌はいつにもまして重厚で美しいものでした。
野村校長先生の式辞、有賀同窓会長はじめ来賓のみなさんの挨拶、「愛のリレー記念事業」実行委員長のあいさつなどにつづき、記念品の贈呈が行われました。

<講演>
「ヒマラヤの谷スピティ~そこに生きる人々」講師:謝孝浩(F組)

ヒマラヤにそって流れるスピティ川によってできた東西100キロの谷。それがスピティ。
この地に魅せられた謝さんが、当地の風土、ひとびとの暮らし、宗教的な側面などを、大きなスクリーンに映し出される写真とともに語りました。隣村まで行くのに山をひとつ越えてゆく・・忙しく時間に終われる暮らしをしているわれわれとはまったくちがう時間が流れているかのようです。自然のいとなみに合わせたくらし、石油や電気にたよらないシンプルな生き方をたんたんと紹介してくれる謝さんのお話は、震災で多くの近代設備やインフラの崩壊を目の当たりにしたわれわれの心に、「もっとシンプルに生きてみないか?」と問いかけているようにも感じました。親交のあるダライ・ラマ14世のことばにも感銘を受けました。

謝さんの講演に重なるように、臼井則孔さんの手回しオルゴールの弾き語りが披露されました。その音色の美しさ、素朴さ、透明感はスピティの物語にもぴったり合うすばらしいものでした。カード式手回しオルゴールを引きながら歌うスタイルは臼井さん独自のもの。謝さんとのお話もあたたかみとやさしさのあるものでした。

おだやかな時が流れた愛のリレー記念事業もいよいよクライマックス。いまや定番となりつつある応援練習再現。ステージには、すこし横幅を増しながらも心はあのときのままの33回卒のみなさんが大挙登壇。特大の応援旗はためくもとに、当時の応援団のリードでまずは発声練習。コエガチイサ~~イ!かつては恐かった応援団も、いまは温和なおとうさん。
第二の校歌ともいうべき「覇権の剣」を在校生もいっしょに歌ったあと、来年の愛のリレー記念事業担当の34卒のみなさんに襷とフラッグが引き継がれ、委員長のあいさつとともに記念事業は終了しました。

33回のみなさんはそのあと芸術館オープンスタジオに場所をうつして懇親会。恩師もまじえ、30年ぶりの再会に話はつきませんでした。

















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過去の愛のリレーレポートについては再編集の上順次掲載いたします。しばらくお待ちください。

謝 孝浩 高校33回卒
1962年松本市生まれ。上智大学文学部新聞学科卒。在学中には探検部に所属、パキスタン、スリランカ、ネパールなどに遠征。卒業後秘境専門の旅行会社の添乗員としてアジア、アフリカ、南米などを巡る。帰国後、PR誌、旅行雑誌、自然派雑誌などに寄稿。標高6000メートルから海面下40メートルまで、フィールドを飛び回っている。
チベット文化圏の空気感がたまらなく好きでここ数年は四季おりおり、ヒマラヤ・スピティの谷に通う。最近は日本国内にも目をむけている。2006年にははじめての小説を出版。ノンフィクションからフィクションまで活動の場を拡げている。2009年、日本で唯一のトライアスロン専門誌「Triathlon Trip」をたちあげ、編集長として多望な日々を送る。著書に「藍の空、雪の島」(スイッチ・パブリッシング)、「スピティの谷へ」(新潮社)など。
謝孝浩さんのホームページ

臼井則孔 高校33回卒
洗足学園短期大学音楽家卒。安曇野穂高出身。諏訪湖オルゴール博物館のガイド役を経て2003年8月から1年間、癒しと祝福のオルゴールコンサート「のんのんオルゴールの森」を制作・出演。カード式手回しオルゴールで歌う、世界でただひとりの演奏スタイルを確立し各方面で展開。下偉材は手回しオルゴールシンガーとしてなつかしい唄(同様、唱歌、子守唄など)を中心にコンサート活動を日本各地で展開中。
臼井則孔さんのホームページ